ワキガってそれだけでハードモード
自分のニオイが分かる・分からないは置いておいて、
ワキガのニオイを気にしながら生きていくってものすっっごい辛いです。
臭いに気付かれてしまうのではないか、後ろ指をさされてしまうのではないか、
そんな自分を見て周りの人はどう思うか。
仲良くなった人にニオイを指摘されるのではないか。
自分がクサイってことは自分が一番わかっていて、
不快感を他者に与えてしまっていることが申し訳ないんですけど、
指摘されると更に申し訳なくなるんですよね。
「ニオイがするのは分かってるのに抑えられなくてごめんなさい!」って。
他の人と関わるのがとにかく怖くなりますね、完全に。
卑屈にもなります。「どうせ自分ニオイきついしなぁ…」って。
何をするにしても自信がなくなってしまうし、ネガティブにもなりますね。
それと恋人ができた時ですね、辛いのは。
性的興奮が強くなるとニオイもきつくなりがちなんです。怖いですよね。
何も纏わず裸で好きな人と向き合って、ニオイで幻滅されたらどうしようって。
集中なんかできたもんじゃない。
本当なら好きな人と身体を交えるってすごく幸福感があるはずのことなのに。
欠片も味わえません。恋人にも申し訳ない。
そうやって過ごしてると、とことん落ち込みます。半端ないです。
ワキガのこと考えてると地球の裏側まで落ち込める気がする。ブラジルの皆さんコンニチハ!
小さい頃は好きだった夏が嫌いになって、
ニオイを放ってしまう自分の身体も嫌いになって、
もう全部どうにでもなっちまえ、と泣きまくった夜もありました。
風呂でものすごいゴシゴシ洗ったり(※やらない方がいいです)、
爪で脇をめちゃめちゃに引っ掻いてみたり(※やらない方がいいです)、
制汗スプレーをゼロ距離で使って凍らせてみたり(※絶対やらない方がいいです)。
それでもニオイがするもんだからもう半分発狂してましたね。
やばい人じゃん。でもそんくらい辛いんですよ。
ワキガの人のイメージを変えたい
ワキガって聞くとマイナスなイメージしかないじゃないですか。
たとえば有名人とか芸人とかに「あの人はワキガ」って噂があったら、
どんなに見た目がよくて面白くても、それだけでウッ…てなりません?
ワキガの世間のイメージってそんなもんですよね。こればかりは仕方ないです。
でもね!
もちろん人それぞれの考え方があるわけで否定はしないけれど、
「ワキガだけど、それでもニオイを気にしながら頑張って生きてる」って人もいるってことをね、少しでも知ってくれる人がいたらいいなと思うんです。
だってワキガってなろうと思ってなれるもんじゃないですもん。
生まれ持ったものなんです。
ニオイのせいで辛い目に遭ってますけど、外せないデフォルトオプションなんですよ。
取り換え可能な装備じゃなくて、「防具」「武器」と一緒に「ニオイ」って項目があるんです。そこに「制汗剤」とか「食べ物」とか対策を入れていく感じですね。
項目を削るためには特別な条件が必要で、だいたいものすごくお金がかかります。
不公平じゃないですか。
ものすごい高いお金をかけて、ものすごく恥ずかしい処置をしてもらって、
そこでようやく普通の、ワキガじゃない人と足を並べられるわけなんです。
ほんとーーーにつらい。
私は父親がワキガなんですけど、父を恨みそうになったこともありました。
堪えましたけどね。だって父も好きでワキガになったわけじゃないですもん。
誰かを恨んだって仕方ない。恨んだところで治らない。
でもあまりに辛いから、誰か、何かを恨まずにはいられない。
ワキガの自覚がある人って、そんな辛さを抱えて生きてます。
もし自分もそんな気持ちですって人がいたらエア握手させてくださいね。
ワキガと一緒に生きていくには
向き合うこと。それが一番大事なことだと思います。
あと、ワキガが嫌いで仕方なくて、いつかきっと何とかしたいという人は、
その気持ちで乗り切ることも大切です。
いつかきっと治療して、ニオイ何にもなくなって、あなたは本当に素敵な人になれる。
だから今のワキガがある自分を、どうか責めないで。過去の私にも言い聞かせたい。
責めても何も始まりません。
宝塚でも「ブス25ヵ条」に「希望がない人」があるでしょ。
ワキガでも希望はあります。不公平で辛いけど、不治じゃない。
味方もいます。私がそうです。他でもないあなたがあなたを認めてあげてください。
ニオイがあって辛くてしんどい気持ちは痛いほどわかります。
いっそ汗腺ごと皮膚を切り落とせたらどんなにいいかと思ったこともあります。
それでも、お金をためて、いろんな方法をつかえば治療はできます。
「どうにかしたいけどお金がない!」分かります。
私もお金がないの全身の治療はできていません。
貯めましょう。
少しずつでもいいんです。500円貯金から始めたっていいんです。
あんまりオススメしないけど、医療ローンもあります。
気になるところ一か所ずつ対処していきましょう。
脇から、乳首から、股から、毛から、どこでもいいんです。
「いつかきっと気になるところを治療して、綺麗になる」という気持ちを持つだけで、自分の身体への憎しみがすごく薄れます。
ワキガのことを考えて自分を責めたり辛くなったら
何もない日におしゃれしましょう。自分をたくさん褒めましょう。
生理前はちょっと難しいかもしませんけど、
何もない日にちょっと気合を入れてオシャレをするのは結構オススメです。
辛くても「まあでも今日はちょっとオシャレしてるしな」と、ポジティブになれます。
全部めちゃくちゃに張り切る必要はないと思います。ただ、選択肢をいくつか持って、その選択肢のためにできることを少しずつやりましょう。
私もこの記事を書くとき、自分のワキガに対する憎しみで辛くなったので、いったん中断してお気に入りのネイビーのペディキュア塗りました。
短絡的なのでこれが効くのは自分だけかもですが、オシャレしたわ…という謎の達成感で気持ちが楽になりました。
付け焼刃かもしれませんけど、落ち込むよりはきっとずっといいと思います。
辛いけど、だからって自分を責めないで、一緒に向き合っていきましょう。